──その少女は外の世界を知らない。遙かなる大地アルス。それは大地を揺るがす巨獣と、巨獣を狩る人間達が暮らす世界の物語。 帝国の要塞から脱出した名もない少女は、追っ手を撒き、海へ飛び込み、港町アルキへ漂着する。見るもの全てが珍しい少女は、クウミという名を得て街中を散策する。街を巨獣が襲ったのは、その時だった。 危機に際し、クウミの力が暴走をはじめる。流れの巨獣狩人、"死に損ないのジイロ"がクウミの手をとったのは、その時だった。契約の儀式が交わされる。